過活動膀胱
2025.07.05
過活動膀胱ってどんな病気?
急激におしっこに行きたくなる「尿意切迫感」を中心とした頻尿症状のことです。
とは言え、実感のない人には伝わりにくいかもしれません。尿意切迫感っていうのは
例えば、
- 水の音を聞くと突然おしっこに行きたくなる
- 寒いところに行くと我慢が難しくなる(夏場だとエアコンが良く効いた部屋に入る)
- おしっこの我慢をするのに陰茎をつかんでしまう
- 外出していて特に問題なかったけど、玄関を入ると漏れそうになる
- 普段の排尿我慢はできるけど、ズボンを下すときに間に合わない感じになる。
などがあります。
原因について
はっきりしないもの、前立腺肥大症や骨盤臓器脱に伴うもの、脳血管障害などありますが、はっきりわからないものが最も多いです。
過活動膀胱はどのくらいの患者数なのか
40歳以上の12.4%と言われていて(日本排尿機能学会誌2003年)、1000万人以上いるとされています。
過活動膀胱の診断のための検査
過活動膀胱の診断は問診が中心となりますので、診断をするために検査は不要です。ただ、尿意切迫感を示す疾患が他にもありますので、これを除外する必要があります。具体的には膀胱がん、前立腺肥大症、膀胱炎、膀胱結石です。そのために検尿、超音波検査を行います。
定期的な検査として
・検尿(膀胱などの大雑把な観察)
・残尿測定(治療薬が残尿を増やす可能性があるので、確認する必要があります)
・尿流量測定で膀胱機能の確認
治療について
膀胱訓練が大切です。膀胱訓練をするために内服薬を使用しているイメージでもあります。
膀胱訓練とは、平たく言うと「トイレへ行くのを我慢する」。
具体的には、尿意を感じても5分ほどトイレに行くのを我慢します。1日の中で回数や時間を決めて、少しずつ始めてもよしこれを約1週間続けます。1週間続けたら、我慢する時間を10分、15分と少しずつ延ばす。訓練を続けていくことで、尿意を感じてから2~3時間ほど我慢できるようになれば目標達成です。
内服治療はβ3作動薬を中心に行っています。